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東京が"大阪化"?いいえ"東北化"です。

若者の「海外流出」が止まらない!冷え込む雇用がもたらす日本の衰退

http://diamond.jp/series/yuuai/10009/?page=5

東京が“大阪化”する日

「高い生産性で地方から労働力を吸い上げ、経済発展という恵みを国にもたらした東京は、長らく国内における“人口のダム”でした。ところが将来、低成長のため新たな雇用を創出できなくなれば、東京は海外へと若い労働力を送り出す“人口ポンプ”になりかねません」

東京が“大阪化”する日、なんていうサブタイトルがついていて、東京の人にはさぞやショッキングなのかもしれませんが…

「アニメを観光資源に」東京都が世界に情報発信

http://sankei.jp.msn.com/culture/books/100130/bks1001302234006-n1.htm
 海外で日本のアニメがブームになっていることから、東京都は日本アニメに関する情報を世界に向けて発信することを決めた。将来的にはガイドブックを海外配布するほか、作品の舞台となった街の“史跡化”を進め、「聖地巡礼ツアー」として海外観光客を呼び込みたい考えだ。平成22年度予算案に調査費300万円を計上した。

地方に比べればまだまだ財政的に余裕があるのか、こんなことにまで予算がつけられる東京都はやっぱりお金持ちだ。
たまたまこの記事が最近出てきたので引き合いに出したのだが、近年東京が仕掛けるこの手の「活性化」ネタはいかにも地方がやりそうな、しかも地方中枢都市レベルではなく山間部・農村部がやりそうなネタを天下の大東京がやっているように見えることが多い。端的に言ってしまえば、秋田県羽後町がやって"ちょうどいい感じ"の企画を天下の東京都がやろうとしているように見えるのである。
反対論も根強かったが、東京は「オリンピックやろうぜ」ぐらいのことを言うぐらいじゃないと世の中が動かない。

単純比較は無謀だろうが、日本と中国の人口を比較しただけで10倍の差が有るのは周知の通り。

東京という都市は記事にもあるように地方から労働力を吸い上げながら育ってきた町であると同時に、それが高度成長期と重なったからこそ大きく成長したとも言えよう。裏を返せば、東京の肌感覚というのは「地方から人が流入して成長するのが当然」であり「ぐいぐいと高度成長するのが当然」なのだろう。特に戦後から高度成長期にかけて働いていた団塊世代以上の東京都民には「人口流出」「出稼ぎ」なんてものは地方に起こるべきものであって、天下の大東京に起こるはずがないと信じて疑わないだろう。それはあたかも「ドラゴンボール」でフリーザ孫悟空たちに負けると微塵にも感じず、勝って当たり前だという精神が支配しているかのように。

しかし、現実は日本の1億3千万の人口に対し、中国の13億の人口。比較自体が無茶なのは百も承知。国内で比べるとすれば、100万都市である仙台市広島市と1300万人が住む東京都ぐらいの差がある。
東アジアという視点で見れば、今後、東京という都市(首都圏といってもいいかもしれない)は日本国内における仙台市広島市的な扱いになる。いままで首都圏の人たちが仙台市広島市をどう評価し、見て、扱ってきたか。その評価を、今後東京という都市が受ける側に立つということ。金を持った東京という「社長」が、地方という「従業員」を買い叩いてきた。その扱いが変わるということ。クビになった「元社長」東京が、今度は中国という会社に再就職をすることになるもしれない、ということだ。もちろん幹部待遇ではなく、一社員として、だ。

東北の農村では、仕事がなくなる農閑期に、首都圏や中京圏に半年間出稼ぎに行くのは当たり前のことであった。何の躊躇もなく、期間工として出稼ぎに行く。この生活を今度は首都圏の人たちがやることになるかもしれないのだ。もちろん出稼ぎ先は中国。もしかするとインドかもしれない。盆暮れの帰省ラッシュも、東北新幹線東北自動車道ではなく、中国やインドから日本に向かう飛行機になるかもしれない。

つまり、東京が“大阪化”する日、では済まない。

正しくは、東京が“東北化”する日、なのだ。