経団連会長、賃上げ容認強調

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080110AT3S1001210012008.html

 日本経団連は10日、賃金や雇用のあり方を議論する「労使フォーラム」を都内で開いた。冒頭に講演した御手洗冨士夫会長は「余力ある企業は働く人々への分配を厚くすることも検討してよい」と賃上げを容認する姿勢を改めて表明した。

本来なら自らの口から「賃上げ容認」なんていえる立場じゃないのにそういう立場の人が賃上げ容認しちゃうということは、それ以外の有効な手がなくなってきているのだろう。

金の卵は欲しいが、鶏を殺す愚は犯さない。
が、卵が減ってきたのはエサがぜんぜん足りなかったから、ということに気がついたかな?

つまり規制で縛るべきところを緩め、緩めるべき既存の勢力を温存してきた結果。
人口が減る=国力が下がる、は自明なので、それ以上の明るい展望がないと逆転は苦しい。リターンの増加よりリスク低減を最優先する日本の社会はなかなか変わらない。ただ働いていれば安定した生活が送れる、という意識も捨てなければならないが、賃金抑制と市場適応だけでは大きな利益は得られなくなってきた。市場そのものを作る時代なのかも。