平成の正しい飲みニケーション

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 そうはいっても、相手はイマドキの若者。説教や自慢話のオンパレードではソッポを向く。
「『若い頃、オレは何千万も注文伝票を切ったもんだ』なんて過去の武勇伝にはウンザリ」(証券・25歳)、「『オレは剣道が得意』とワリバシを使って実演され、ドン引きした」(都銀・24歳)なんて声が続出だ。
 前出の城氏は、こうアドバイスする。
「最近の若者は“実利”を求めています。なので明文化されていない“会社のしきたり”みたいな話がウケる。例えば『地方に飛ばされても3年で帰れる』とか『あそこの研究所はエリートコースだ』などです。加えて、組織図だけでは分からない人事のウラ話も歓迎する。『A部長とB部長は犬猿の仲』とか『あの部署が立ち上がったのにはワケがある』といった小ネタは、驚くほど“求心力”があります」

当然といえば当然。
昔のように「上司であるオレをおだてていい気持ちにさせろ、若い奴はガマンするのが務めだ」「普段言いたくてもいえない俺の愚痴と説教を聞け」なんて新人がついて来る筈がない。

 最初は、サラリーマンなら誰でもしているような噂話、内輪ネタでOKというわけだ。上司がこれだけ気を使っているのに誘いを断るようなヤツは、どうせ仕事でも使い物にならない。

もっとも、私個人しては「飲みニケーション」は消極的反対派。
「お酒の付き合いがないと社内で仕事がうまくまわらない」なんていう会社は裏を返せば内輪でけんかしている余裕がある会社であり、会社が一丸となって顧客のほうを向いていない証拠。例えは変かもしれないが戦国武将に仕える兵隊が同士討ちをしているのと同じ。会社として自ら戦力ダウンを招いている。

その一方、強力な敵が外に居ないから内輪もめできる余裕があるとも言える。つまり、ぬるい職場というべきか、危機感がない会社とも言える。
外に大きな敵が居る会社は飲まなくても結束できるし、アルコールの力を借りなくても言いたい事を言って最適化しようと働くものだ。