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給料に不満を感じる理由――日本に根付く“陰気な成果主義”とは?

http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0811/20/news006.html

 しかし筆者の考えでは、日本の多くの会社で行われているこの種の人事・報酬制度は本当の成果主義ではない。名前を付けるなら「陰気な成果主義」とでも呼ぶべき、別物だ。

 通常、この制度にあっては、目標の価値と達成度で評価される成果が部署なりグループなりの中で相対評価されて、その相対評価に応じてボーナスなどで「差を付ける」仕組みになっている。しかもボーナスは、会社が事前に払ってもいいと思っている程度の金額を配分するものであり、仮に大いに成果を上げても、その絶対額は大きなものにならない。

成果主義を導入するそもそもの目的が「人件費削減ありき」だったので、実は成果なんてどうでもよかった、と考えたほうがもっと正しいような気がする。この筆者さんが言うように「会社が事前に払ってもいいと思っている程度の金額を配分するもの」という上限が設定された中で社員に対して「そーらお前ら、限られたパイを死に物狂いで奪い合え」「あがりは全部俺たち経営側がいただくからな」っていう話だった。成果主義を導入する前から分かっていた話。
「陰気な成果主義」というよりは、成果が出たら現状維持で、成果が出なかったら給料を減らす「因果主義」といったほうがいい。

 また、この「陰気な成果主義」が社員一般には好かれないもう1つの理由は、この制度にあっては、社員の目標と成果を評価して経営計画との整合性をチェックする役割の「社長室」「経営企画室(部)」「人事部」といった部署の社内エリートが常に安全圏で優遇されがちなことだ。

これに近いことは私も経験したことがある。
成果主義を導入した直後、私が勤めていた会社の業績が大きく悪化し、成果が出なかったとして、社員のほとんどが給料を減らされる羽目になった。その結果、会社の業績と社内業務の関係がほとんどない「人事」「庶務」が会社で一番の高給取り部署ということになり、会社内が暴動寸前になるまで険悪な雰囲気になった。利益を生み出すメインの部署がサボったわけではなく「利益が減った」部署という理由で給料が減り、直接的には顧客から1円も貰わない「経費を使うだけ」の部署である人事や庶務が高給取りになったのだから当然である。
どこかの本で人事部署は自らの給料を絶対に減らさない部署だという指摘があったように記憶している。これは自分の給料を減らそうとする輩はどこか遠くの部署に飛ばしてしまえばいい、というぐらい強力な権限を持っているからだということらしいが、まさにその通りなのだろう。