ガチンコ勝負だからこそ素人にも勝ち目がある

投資が落ち込むなか、為替投資だけが急増する“二極化”への警鐘

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 もともと為替とは、「理論値=理論的に適正と考えられる水準」を計算することが難しい商品だ。株式投資におけるPER(株価収益率)などのように、適正な水準を判断する指標も存在しない。つまり、1ドル=100円であっても150円であっても、「それは理論的におかしい」という理屈がないのである。

 そのため、どうしても、価格の変動幅が大きくなり、動き自体も激しくなり易いのだ。そのようなトレンドが、為替取引に関わるリスクを高めている。

 金融市場で長い間生きて来た私の経験から言えば、「為替ほど怖いものはない」というのが実感である。為替は短期的には、理屈通りに動くものではない。どんなに真剣に様々な要素を分析しても、その動向を言い当てることは至難の業だ。投資家は、それを頭のどこかに入れておくべきだろう。

経済の事は私は正直よく分かっていない。
しかし、経済のプロが「株式投資のように『それは理論的におかしい』という理屈がないのである」と言っているということは、株式投資なりほかの投資方法には「勝てるための理論」がそれなりに存在するということなのだろう。と、いうことは、その理論を熟知したものが勝ち、創でないものは負ける、という理論が成り立つということだろう。つまり、不確定要素が少ないということであり、理論を知っていれば、計算どおりに勝てるということだ。こんなプロ市場に素人が参加しても負けるのは目に見えている。確実に負けると分かっていてわざわざ参加する人がいるであろうか。そんな人はいない。
しかし、為替投資には「適正な水準を判断する指標も存在しない」「それは理論的におかしいという理屈がない」ということは、素人にも勝ちの目があるということだ。
草野球のチームがプロ野球のチームと戦って勝ったら報酬を出そう、といわれても、その話に乗る草野球チームはいない。
しかし、馬主や調教師と競馬の当てっこをして勝ったら報酬を出そうとか、パチプロとパチンコ勝負をして勝ったら報酬を出そう、というのなら話は違う。五分の勝ち目とはいかないだろうが、プロ野球チームに勝つ確率よりは高いだろう。もちろん負ける確率が高いのはどちらも同じ。素人は素人なりの理屈で動いているのではなかろうか。