失敗と裏切りは命取りになる農耕社会

◎老後の不安40倍=仕事優先、高いストレス−オランダ人と比較調査・ヤクルト

http://news.livedoor.com/article/detail/4038925/
、「仕事、家庭」の充実度は、日本人が60%、66%だったのに対し、オランダ人は85%、94%と、いずれも大きく上回った。

 どちらを優先するかは、オランダ人が家庭84%、仕事7%としたのに対し、日本人は家庭60%、仕事32%で、仕事の優先度は日本人が4倍以上に。

 残業は日本人の74%、オランダ人の57%がしているとし、日本人の勤勉ぶりがうかがえた。同時に仕事でのストレスは、オランダ人の57%に対し、日本人は87%。特に日本人の40代女性は92%に上った。 

充実しているかどうか、勤勉かどうか、という次元じゃないような気がするんだよなぁ。
日本人は農耕民族、なんてよく言われる。そして、日本の国土は狭くて平地が少なくて、資源もない、なんてよく言われる。
事実、近代まで飢饉が発生するたびにたくさんの人が死んだり、口減らしをしたり、姥捨てをした。これが諸悪の根源だろう。

白いお米に特別な感情を抱く日本人。その気持ちは昔から続いてきた飢えとの戦いの歴史であり、自然に対する感謝への気持ちへと続くものだろう。

昔は直播であっただろう稲作。この間、稲がじっと育つのを見守るほかはない。人間が関与できるのはせいぜい水遣りの部分。だから、水争いが絶えない。でも、争うより協力したほうが結果としてうまくいくことを学んだ。だから、みんな我慢して地域のつながりを重視し、秋の収穫までは蓄えてきたもので食いつなぎ、秋に地域住民の力を結集して一斉に収穫する。これはいまでも変わらない農村の風景である。

これをすっぽかしたら、来年の秋まで食べるものはない。

いやでも家庭より仕事を優先せざるをえないのだ。だから、仕事を優先せざるを得ない状況なのに、仕事のストレスが高くなるという妙なことがおきる。
そして、農村に若者がいなくなった。強制的な団体生活を強いられる農耕生活から逃れるために。
しかし、サラリーマンになっても団体生活を強いられる文化は残ったままなのだ。
企業の業績が苦しくなればクビを切られるのは年寄りや若者からだ。これは現代の姥捨てや口減らし。集団行動を乱す奴がいれば、村八分にし、食い扶持を与えないようにする。
現代も昔となにも変わってはいないのだ。
すべて、狭い日本の中で農耕をやっていくための知恵と努力と我慢の結果なのだ。