期待するもの

草食系男子の本音

http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20090513/194505/?P=2
 なぜ女性が「男女平等だ」と言いながら仕事を辞めるのか。あるいは、男に奢ってほしがるのか。なぜ、「女は男からの誘いを待っている」と言いながら、すぐセクハラセクハラと騒ぎ立てるのか、それらの現象の奥が理解できなければ、これほどはた迷惑な、勝手な、憤懣やるかたない女という生き物もないだろう。

草食系男子はデートする以前に女性に対して「ダブルスタンダードを何とかしろ」といってるだけなのではないだろうか。
草食系の基本は「男女平等」にある。男女をひっくり返して違和感があるものは基本的に受け入れがたい。

だから

「(女性に)100円だって奢りたくない」発言には、女性へのコミュニケーションの拒絶がある。

この指摘は違うだろう。コミュニケーションを拒絶しているのではなく、平等にやろう、ということなのだ。

 男性だから奢るとかいう問題ではなく、“気持ち”の問題だ。「男だからといってなぜ奢らなきゃいけないの?」と似た発想を女性が持つなら、「女だからといってなぜ化粧しなきゃいけないの? なぜお洒落しなきゃいけないの?」となる。

男の「奢る」と女の「化粧」「おしゃれ」は同じではない。

男の「奢る」は「男なんだからおごるのは当然でしょ」と女から強要されている感じが強いが、女の化粧やおしゃれは男から強要していない。
そもそも女の化粧やおしゃれに詳しい男がどれほど居るだろうか。

男同士で飲み食いしたら基本的には割り勘だ。女がいなければ「おごる・おごられる」という関係にはならない。
もちろん、接待や、会社の上司・部下という関係で「おごる・おごられる」ということ言うことあるだろうが、これはむしろ社会的な立場や役割として「おごる・おごられる」の関係が成り立っているのであって、強要されている感じは薄い。

逆に女同士で飲み食いをしたらどうか。きっと男同様割り勘だろう。もしくは支払いを持ち回りするだろう。
そのときに化粧はしないのか、おしゃれはしないのか。きっとするだろう。男が居ようが居まいが女は化粧をし、おしゃれをするのだ。つまり、男からの強要によるものではない、と解釈できる。

それゆえ「男女が一緒に飲み食いをしたらなぜ男がおごらなければならないの?」という疑問が沸くのだ。

これが接待や、会社の上司・部下という関係だったら男は「おごる・おごられる」の関係を受け入れるだろうが、そうではない関係なのになぜ?ということなのだ。
裏を返せば男がおごらされるということは「女はそんなに偉いの?重要なの?」という感情を抱いてしまうことになる。

ピクニックデートには「なぜ女がお弁当を作らなきゃいけないの?」

おそらく、草食系男子は女に弁当を作れとは言わないはずだ。
逆を言えば、どこかで外食をしようとしても予約もせず、自己主張もせず、二人で相談して場所を決めよう、というだろう。
これを「段取りが悪い男」「引っ張ってくれない男」と受け取るか「意見を聞いてくれる男」と受け取るかは女の自由である。

しかし、男女の会話は往々にしてこういうことになる。

男:なに食べたい?
女:何でもいいよ
男:じゃ、ラーメン食べようか?
女:えー、ラーメンは嫌だ〜
男:じゃ、何がいいの?
女:何でもいいよ
(以下無限ループ)

まさに女のダブルスタンダードの典型。
男から見たら「何でもいい」といってるくせに「ラーメンは嫌だ」と矛盾したことを言う。
男はこれ以上のことは何も考えていないのだ。非常にシンプル。
ここで女は「相手のことを思って想像力を働かせて…」と思うのだろうが、男は「超能力者でもない限りそんなことは無理」と考える。
このことが問題だと思わない女は草食系男子を相手にしないほうがいい。

また男性も、「男だからといって、なぜ女を家まで送らなきゃいけないの? 勝手に帰れるだろ? 平等なんだから」。

おそらく、草食系男子は女を家になんて送らないだろう。
もちろん帰り道に女の家があるとか、合理性があるときは送るかもしれない。
しかし、逆方向だったらどうだろうか。おそらく送らないだろう。

夜遅かったら?夜道は危険だよね?

草食系男子は「よく遅くまで遊んでないで、早く帰る算段をつけておくべきだ」と考えるだろうし、夜遅いのが危ないと思ったら「危ないから早く帰る」と男に言うべきだと考えるだろう。
草食系男子は「帰るな」「夜中まで遊ぼう」とは言わないはずである。危ない橋は渡らない。それが草食系。

 デートとは、“気持ち”の交換だ。男女が反転したってかまわない。

 平等思想は「女なんだから料理をつくるべきだ」という役割にノーを言ったのであって、自らが料理をつくりたい時の“気持ち”を否定するものではない。

草食系男子は、最初からそのつもりではないだろうか。やりたいほうがやりたいことをやる。それだけなのだ。
男が作りたければ男が料理を作るべき、ということもわかっている。
そのままお返しすれば

「平等思想は『男なんだから奢るべきだ』という役割にノーを言ったのであって、自らが奢りたい時の“気持ち”を否定するものではない。」

といってるだけなのだ。

一般的な女は、自分の痛みには敏感なのに、他人の痛みには鈍感になってきている反面、草食系男子は他人の痛みにも敏感になってきている。

 真に草食的なら、女性のあり様がどれほど身勝手に映ろうが、凄然と静観しているだろう。

静観している男がどんどん増えていることに気がつかないのだろうか?
と思ったら…

 草食系とは、世間が勝手につけた総称であって、私が出会った彼らのマインドは肉食系だ。恋愛したいのにできない、結婚したいのにできない怒りが、女性嫌悪となって男性同士をつるませる。

やっぱり気がついてないようだ。相変わらず男は肉食系だと感じている。
自分の痛みには敏感なのに、他人の痛みには鈍感だ。

 その横で、なすすべもなくたたずむのが、仕事を持ち、出世した女性たちだ。頑張って頑張って、気がつけば男性たちは自分に振り向いてくれない。

もう一度言おう。
草食系の基本は「男女平等」にある。男女をひっくり返して違和感があるものは基本的に受け入れがたい。

「女は振り向いてもらうもの」という発想が「女は奢ってもらうもの」という発想と同じに感じるのだ。

男がこう言ったらおかしいか?
「なすすべもなくたたずむのが、仕事を持ち、出世した男性たちだ。頑張って頑張って、気がつけば女性たちは自分に振り向いてくれない。」

女がこう言ったらおかしいか?
「『女なんだから告白を待つべきだ』という役割にノーを言ったのであって、自らが告白したい時の“気持ち”を否定するものではない。」

これが草食系男子の本音なのだと思う。