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都会がHTTPなら、田舎はTELNET

[misc]地方に夢なんかない、あるのは絶望だけ

http://d.hatena.ne.jp/skicco/20100425/p1
人のいないところで最新のガジェットを使うことほど虚しいことはない。

それに、インターネットでフラットになったがために「最先端の現場にいなければアクセスできない人脈」の重要性はますますましたと言える。渋谷や六本木でやれツイッターだのiPhoneだのオフ会をやってたり、赤坂六本木からのUstreamが流れてくるのを、指をくわえて見ているしか無い。

これはあたかも、旧ソ連北朝鮮の人が日本のテレビやラジオを必死に受信しているのに等しい。情報だけあったってどうにもならないのだ。

これはなかなか面白い話。
まさにその通り。
でも、この話は今に始まったわけではなく、昔からあった話。
田舎から都会に出て「おしゃれ」というものを楽しむようになった女の子が、田舎に戻ってくると「話がちっとも合わない」「おしゃれしてもちっとも楽しくない」っていうのと何も変わっていない。むしろ「情報だけがある」という状態が事態をよりひどいものにしているようにすら感じる。
知らないものや知らないことはあこがれることも話題にすることもない。しかし、なまじ知る手段だけは充実してしまった。
知ったら欲しくなる。手に入れたら話をしたくなる。都会人も田舎者も違いはない。

個人的には、田舎ののんびりさと首都圏の利便性の両方が手に入れられれば素晴らしいとは思うが実際は二者択一なのが現状だろう。

分かりやすい一例がこれだろう。

全国住みたい街ランキングベスト100!人気No1の町は…【生活ガイド.com】

http://www.seikatsu-guide.com/area/national_rank.html
1位:神奈川県横浜市/2位:京都府京都市/3位:北海道札幌市/4位:沖縄県那覇市/5位:沖縄県石垣市/6位:東京都世田谷区/7位:兵庫県神戸市/8位:大阪府大阪市/9位:福岡県福岡市/10位:神奈川県鎌倉市

リゾート地としての性格が強い沖縄を除けば、ほとんどが政令指定都市だ。
つまり「仕事も無いような田舎」はゴメンだ、「最低限の都市生活は捨てられない」ということ。
田舎ののんびりさは「電車や車で30分のところにあればいい」ということだろう。

都市部への居住を希望する人が望むものは「ある程度まとまった人がほしい」ということだ。

そして、今は情報だけは田舎にまで大量に流れる時代。多様化の時代だ。

昔のように国民全員が「巨人・大鵬・玉子焼き」であるうちは田舎暮らしも悪くはなかった。みんなが同じ話題で盛り上がれたからだ。しかし、今は違う。趣味趣向が多様化、分散化し、深化、オタク化した。
つまり、真に話が合うもの同士の会話じゃないと人生が楽しくないのだ。
しかし、これは田舎にとってはつらい。どんなに努力しても人口が少ない以上、多様化や分散化には耐えられない。もっと言えばオタク化についていけないのだ。

首都圏のような大都市では、通勤通学において市区町村の壁を飛び越えることは当たり前のことになっている。つまり、土着的な情報を知っていても会話のネタとしては使えないのだ。
ところが地方は市町村の壁を越える生活をするものが少ない。下手すると、生まれてから就職するまで同じ市町村に住んで生活している人も少なくない。つまり、話題となる会話のネタが土着的になるのだ。こうなると、マスコミやネットで流れる情報なんて何の役にも立たない。濃厚な人間関係と土着性のみに拠った狭くて濃い話だけが延々と再生産されることになる。

ここで重要なのが、最初に出てきたはてなダイアリーの冒頭の文だ。

[misc]地方に夢なんかない、あるのは絶望だけ

http://d.hatena.ne.jp/skicco/20100425/p1
10年近く首都圏に住んでみて、そして今地元に帰ってきて改めて思った

ずっと首都圏に住んできた人はそれを当然と思い、ずっと田舎に住んできた人はそれを当然と思うだろう。
しかし、田舎と都会の両方を知った人のみがそのギャップに参ってしまう。

日本語というプロトコルは一緒でも、都会と田舎ではその内容が違うのだ。
都会がHTTPなら、田舎はTELNET、というぐらい違う。

田舎を一度離れてしまうと人間関係も土着性もなくなってしまうが、都会の情報は誰にでも開かれていて、いつでも受け入れられる情報であふれている。日常のコミュニケーションもこの情報を使えばよい。
田舎者が都会に出て生活することはできても、都会人が田舎に引っ越して来ても生活できない、というのはこのためであり、若い女性がおしゃれの話やブランド物の話で盛り上がりたくても盛り上がれないと不満を抱くのもこのためだ。