年金を75歳支給にするなら、女性の年金保険料を男性の2.6倍にすべし

年金破綻を回避する3つの方策──支給開始年齢引き上げ、年金課税強化、在職老齢年金廃止

http://diamond.jp/articles/-/8566
 しかし、「長生きへの保険」という観点に立てば、違う対応になる。この観点から必要とされるのは、支給開始年齢を引き上げて、超高齢者を重点に給付することである。平均余命が長くなり、労働可能期間が長くなっているのだから、こうした対応が必要である。75歳程度までの引き上げが考えられてもよいだろう。

日本人が長生きになったとはいえ、より長生きなのは女性だ。

厚生労働省:日本人の平均余命 平成19年簡易生命表

http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life07/01.html
平成19年簡易生命表によると、男の平均寿命は79.19年、女の平均寿命は85.99年と前年と比較して男は0.19年、女は0.18年上回った。各年齢の平均余命について も、前年に比べ、男女とも全年齢で上回った。

年金が65歳から支給されるとした場合、男性は約14年、女性は21年年金を受け取ることが出来る。この時点ですでに1.5倍の格差がついているのだ。
これが75歳支給になると、男性はわずか4年しか受け取ることが出来なくなる。かなりの数の男性は年金を受け取ることなく死んでいくことだろう。それに対し、女性は11年受け取ることが出来る。こうなると差は約2.6倍にまで広がる。ここまで差が付くと、同じ年金保険料でよいということにはならないだろう。4年しかもらえないと分かった男性は年金を払わなくなるだろう。この格差を埋めるためには女性が納める年金保険料を2.6倍にすればよい。こうすれば支払う額と受け取る期待額が一致し、不公平感がなくなるだろう。