ハイテク日本の「技術者枯渇」 NYタイムズ「深刻」と指摘

http://www.j-cast.com/2008/05/23020515.html

記事では技術者不足の、そもそもの理由として、国内の出生率の低下を指摘。その対策として、外国人の受け入れが一部で始まっているとしながら、やはり「その数は、業界が必要としている人数には、まったく届かない」のだという。

と書いているので、これはニューヨークタイムズの考えではなく伝聞なんだろう。

記事が掲載されたのは、米ニューヨーク・タイムズ紙の2008年5月17日付け。「ハイテク日本、技術者枯渇」という見出しで、記事冒頭では、大学で「理系離れ」が進んでいることや、日本の若者が米国の若者と同様に、金融・医学などの高い報酬が望める分野や、芸術などのクリエイティブなキャリアが望める分野に流れていることを指摘。国内でICT(情報通信技術)技術者が約50万人不足しているとの総務省の推計(05年度)を紹介している。

解決方法は冒頭に書いてある。

「高い報酬が望める」「クリエイティブなキャリアが望める」

これに尽きる。

賃金が安くて言われた仕事しかできない。これが今の技術者の姿。

でも、本当は人からお仕着せられた仕様でしこしこものづくりするんじゃなくて、オリジナルな物を作って世に評価してもらいたい、っていうのが技術者の魂なんじゃないだろうか。
その結果も認められなかったのなら、それはそれで納得するはず。
だが、どこか顔も見えない顧客と遠い存在の営業が決めてきた仕様に対して物を作って納めるだけ、っていう姿にやりがいなんてあるだろうか。

しかし、現実は違うほうに走っている。

その解決策として、違った角度からのアプローチを試みる企業もある。技術者派遣大手のアルプス技研(神奈川県相模原市)では、中国の大学と連携して学生に教育を行い、卒業後に来日して働いてもらうという試みを行っている。

経営側はなんとしても技術者を安く使い、かつ、技術者自身のアイデアを尊重したくないようだ。
顧客のいうがままに物を作って納めるだけ。
そんな仕事に価値があるのだろうか。

自動車産業や家電産業のように「閉じた」「自己完結」するものづくりは日本は得意だといわれてきた反面、コンピューターやネットワーク、通信のような「オープンな」「相手あっての」ものづくりは苦手だといわれて久しい。

これって新しいものには手を出さない、リスクだけは徹底的に排除するっていう日本人の文化なのかもしれない。
賃金が高くてクリエイティブといわれるGoogleマイクロソフトは日本では生まれないのは、農耕民族の血がそうさせるのだろうか…