働く女は認めても、働かない男は認めない

安定志向の男子学生が急増!?総合商社が苦慮する一般職志望のオトコたち

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 ここでネックになったのが、2007年に施行された改正・男女雇用機会均等法である。従来の女性に対する差別を禁止する法律から、男女双方に対する差別を禁止する法律に変わったことで、女子学生に絞った一般職の採用はできなくなり、形式上は男子学生にも一般職への門戸が開かれた。

 そこに目を付けたのが安定志向の男子学生たちだ。2007年に一般職の採用活動を再開した丸紅には、採用枠約30人に約5000人もの応募があり、そのなかに「数%の割合で男子学生がいた」と同社人事部は明かす。

もうかなり昔になるが、私も就職活動していたときはこういう考えだった。女性がやるような「転勤もなく」「昇進もなく」「責任もなく」「残業もない」というイメージが強い一般職になって、仕事と家庭のバランスが取れた人生を送りたいと思った。
散々語りつくされているとは思うが、いまの世の中「過労で死ぬか」「飢えて死ぬか」の二択だったり、「家庭から出られない生活か」「家庭に戻れない生活か」の二択だったり。
将来の人生設計を考えたらどっちも人間らしくないと思っている人は多い。収入と仕事、家庭と子育てといった人生全体のバランスをとろうと思う学生がこういう就職先を求めるのは当然のことだろう。

 大手商社に総合職として入社した中堅の女性社員は「男女雇用機会均等法ができた1986年と逆の現象が起こっているだけで、おかしなことじゃない」と好意的だ。

 ただ、「採用しないというわけではないが、経験がなく一般職の男性社員をどう扱っていいのか分からない」(大手商社採用担当者)と企業側は困惑を隠せない様子で、その実現はまだ難しいといわざるを得ない。

 大手商社での男子学生の一般職採用数は今のところゼロだ。総合職の女性社員を一般職の男性社員が補助する、そんな光景が商社で見られるのは、まだまだ先のようだ。

男性にできることは女性にもできる。この中堅女子社員は大丈夫だ。
それに引き換えこの採用担当者は男女を都合よく使い分けたいと思っているのではないだろうか。一般的な仕事場では女性よりも男性のほうが汎用性が高いだろう。どう扱っていいか分からない、といってるのは、最初から女性を区別して仕事をさせているからだろう。商社は古風だといわれる。相変わらず「一般職は女性」といっているのは、入社した男性も女性も「結婚相手探し要員」としての一般職女性しか期待していないのではないだろうか。そういえば商社マンは女性から結婚相手として人気が高い。でも、こんなことでいいのか?