備えすら許されない男性

結婚相手の年収は高い方がいい やはり女性は「カネ」が大事?

http://www.j-cast.com/2009/04/24040174.html
「エキサイト恋愛結婚」は2009年4月22日、結婚相手の年収に関する意識調査を発表した。調査は2009年3月5日〜12日、男性492人、女性795人を対象に実施。それによると、「自分より年収が低い男性との結婚は?」と女性に質問したところ、「考えられない」と回答した人は49.0%。「将来、彼が上回れそうならOK」が30.9%だった。女性の場合、結婚を現実的にとらえる傾向が強い。

散々語りつくされているが…
女が男の年収のことを言うときは「結婚を現実的にとらえる」と肯定的に捉えるのはいつもの論調。
美人と結婚したい、といったら男は叩かれるのに、自分よりお金を持ってる男と結婚したい、というのは当然の選択という不平等っぷりは健在。

アンケートではさらに、「この不景気が理由で、あなた自身の結婚願望は変化した?」との質問も投げかけた。それによると、「特に変化なし」が男女ともに6割近くだった。だが、「強まったと感じる」女性は33.5%で、「弱まったと感じる」女性6.5%のおよそ5倍。同社は、経済的な危機感を感じながら、婚活の意欲が高まっているとみている。

生活安定のためには、頼れるものには何でも頼っておこう、ということにしか見えないな、こうなると。
まぁ、男性の結果が出てないからなんともいえないが。

「男性には積極性が必要でしょう。当たり前ですが、年収が少なくても結婚している人はいます。

判で押したような結論。はっきり言って「男性には積極性が必要」という結論は聞き飽きたし現実味がない。
こんな論法は「中卒でも年収1千万稼いでいる人はいます」っていう程度の話だろう。

では何が違うのか。決断力です。自分への自信です。

違う。
女性は明確に「お金」と言ってるのです。男性もそれを認めている。そろそろ既婚者をはじめ、社会的地位が高くなっているであろう中年〜老年世代もこの現実を認めるべき。
決断力と自信だけで女性は結婚を決めない。
男性はむしろ「結婚生活ができない」という決断と自信を持っている。

家庭を持つにはやっぱり、自信がないとできない。また、いまは不安でも家を建てたい、将来はこうしたい――そんな夢も必要だと思うのです」

このご時勢、夢は叶わない。圧倒的に。自信を持って言える。
普通に働いて、普通に生活することすら、普通じゃなくなっている現在、夢は届かないレベルじゃなく、見えないレベルにまで遠ざかった。
見えないものは想像もできない。
若者が車離れをしている、というのも、車が夢にすら見えないところまで遠ざかってしまったからだろう。

ただし、杉山さんは結婚することで責任を背負うことになり、生活設計をせざるを得ない。そうすることで、自分に自信がつき、仕事にも意欲的に取り組めるようになるのではと話している。

この人は、努力と根性でお金持ちになれるとでも思っているのだろうか。生活が安定するとでも思っているのだろうか。
完璧な生活設計でさえも、明日計画通りに生活できるとは限らない。
意欲的に仕事に取り組んでも、明日その仕事があるかどうかわからない。

女性が男性に「収入と生活の安定」や「収入と生活のバックアップ」を求めるのに、男性は女性に「収入と生活の安定」や「収入と生活のバックアップ」を期待してはいけない。

それでもなお「もっと積極的に」と人は言う。
男性が積極的に出ようが出まいが、女性は答えを出している。
お金がないやつはダメ、とわかりやすい指標を出して、効率的な婚活とやらをやっているのだ。
男性も女性もお互い貴重な時間とお金。無駄打ちなんてしない。

こんな状況で、逃げ道がない八方塞がりの状況に追い込まれている男性が、わざわざ女性を地獄に誘い込むようなことをするだろうか。
男性は女性に幸せを与える、なんていうのは昭和の話。今男性は「せめて女性には不幸にならないでほしい」「生まれてくるであろうわが子には不幸にならないでほしい」と願っている。

それでも、男性は備えるな、すべてを捨てて戦え、玉砕覚悟で!と言うのだろうか。